iPad mini Retina Display Model

iPad mini Retina Display
今まで iPad 3rdを使用してきた私。Retinaディスプレイには大満足で家で使用する際や休日にちょこっと外出する際、または小旅行に出かける際には多いに役に立っていた。

ところが、これを毎日持ち運べるかとなるとこれが結構難しい。普段持ち運んでいるものの量を考えるとなると重さはどうにかなるんだけど、問題は大きさ。微妙に大きい。自分が毎日持ち出したとして、もっとも利用する可能性が大きい場所は電車の中なんだけど、どうしても電車の中での利用を考えると大きすぎる。片手でつり革を持って、もう片方の手でiPadを持つというのは不可能に近い。オーストラリアにいた頃は電車は全然混んでないし、そもそも電車内にせよ喫茶店にせよ一席あたりのスペースが広いので普通のiPadでも問題なかったし、iPad miniが発表された時もどこに需要があるんだか正直よくわからなかった。しかし日本に帰ってきて理由がわかった。そういうことかと。


そんなわけで普段持ち運ぶ用に小型のTabletが欲しくなり、一世代目のNexus 7に手を出したもののどうもしっくりこない。自分がiPhone & iPadユーザなのでAndroidのユーザインターフェースに慣れてなかったってのもあるし、アプリ一つをとってもiPadとは完成度が違ってなんだか気にくわない。しかも家の中もApple製品で満たされているので、Appleのエコシステム上に乗っていないデバイスはなんとも使いにくいのだ(完全にベンダーロックインされちゃってるわけだけど)。そんなこんなでNexus 7はほとんど活躍していない状態だった。


で、iPad miniRetinaでないのは個人的には話にならなかったので、随分前からRetina化を待ち望んでた。予約開始後すぐにApple Storeにて予約するも発送は2週間先。早朝6時にスタートした店舗ピックアップ予約も、開始1分もしないうちに売り切れで手が出せず。待つしかないかと思ってたら、近所のヤマダ電機にフツーに売ってて、あっさりと発売日の次の日には入手ができた。中途半端な田舎万歳。


それから約一ヶ月間使用しているわけだけど、これはもう大満足。使用頻度が旧iPadとは比較にならないくらいに増えた(旧iPadは使わなくなったので家族に委譲)。大きさと軽さが違うだけでここまで使用の幅が広がるのかと。片手で鷲掴みできるので、立ったままでも安定して使用可能。


じゃあ実際のところ何に使ってるのかというと、下記の通りとなる。

  • 日経新聞を読む。日経新聞電子版に月々4000円も払ってなるものかと思ってたんだけど、いざ読み始めるとやっぱり面白い。一日130円程度であれば自分への投資としては悪くないかと。Retina Displayのおかげで小さい文字もちゃんと読める
  • 海外ニュースを読む。自分の場合は主にFlipboardとPulseを使ってる。とくにFlipboardは最高。
  • 本を読む。自炊した本はiBunko HDで、電子書籍Kindleで。今まではKindleは洋書しか読まなかったんだけど、最近になって日本語の本も読むようにしたらこれまた快適。日本語最高。
  • 動画を見る。主にはiTunesで購入した動画と自宅のBluray Playerから転送したテレビ録画。
  • Webを閲覧する。やっぱり広い画面はイイ。iPhoneとは一度に得られる情報量が違う。
  • 写真を見る。写真が趣味の自分としては自分のお気に入りの写真を高画質で見れるのは非常にウレシイ。
  • その他なんでも見る。自分はEvernoteに色々と情報を溜め込んでいるので、その情報をいつでも大きな画面で引き出せるのは非常に便利。


と、こんなところ。上記の通りほとんどは情報のインプットとしてつかっている。アプトプットはやはり物理キーボードがないと個人的には厳しい。旧iPadよりも縦持ちした際のキーボードの打ちやすさは断然いいんだけど、長文を入力する気にはならない。ので、外付けのキーボードを買って長文入力時はそれを使うようにチャンレンジ中(このブログを今まさに書いてみてる)。


これから先、まだまだ新しい使い方が発見できそうだけど、現状でもとにかく満足。おすすめです。

日本企業のスピード感

昨日、Australiaの某IT企業(SaaSメインで主にUS顧客向けにサービスを展開する企業)に務める親友のプロジェクトがiPhoneアプリをリリースしたことを知った。今の御時世、iPhone向けのアプリをリリースなんて大した話じゃないかも知れないけど、もし自分の会社・部署が同じ事を達成するにはどのくらいの期間が必要だろう…と考えると、人材確保から意思決定のスピードまで、数多くの点で海外の企業には敵わない…と感じた。なぜそう思うのかをいくつか考えてみた。ちなみに以下ではウチの会社を典型的な日本企業として書いてるけど、日本企業の中にも、特に新しい会社はかなりのスピード感で物事を進める事が出来るので「日本企業」とひとくくりにするのは問題だと思うけど、そういう細かいことは置いておいて。

  1. 人材の流動性が低い。海外一般企業は多分ほとんどそうなんだろうけど、Australiaでは人材の流動性が高い。数年で転職が当たり前で転職を重ねることでキャリアを積んでいく。一年から数年で会社と契約を行う。使えないと判断されれば切られてしまうわけなので、彼らは日々、自分のキャリアを真剣に考えて行動している。とてもシビアだけど、いわゆる日本の「一度入ったらそこで働くのが一般的」な人たちと彼らとで、環境の差によりどれほどスキルに差が出来るだろうか?そういう流動性の高い市場は企業からすると、プロジェクト成功に必要な人材を必要に応じて外部から調達することが出来るという利点が。いわゆる日本の下請けとは違い、優秀な人材に発注するのではなく自社に雇ってしまうことが可能。いちいち会社間のやり取りが必要でそのやり取り自体に時間的・コスト的に負荷がかかる日本企業と、自社内に優秀な人材を流動的に増やせる海外の会社。果たしてこの状況で日本企業は太刀打ち出来るのだろうか…。
  2. プログラマの地位が低い。どういうわけだか日本ではプログラマは交換可能な人材と考えられていて給料も高くない。思うにプログラマ=単なる作業者で、設計書さえあれば誰でも同じ生産性で同じ物が出来る…と考えているんじゃないだろうか(そう考える「上流」の人たちは、大概自分で開発・プログラミングをしたことがない)。海外だと優秀なプログラマの重要性がわかっているので、優秀な人材には管理職以上の給料が支払われることがしばしば。日本のこの環境でプログラマを生涯の仕事として目指そうとする人がどれくらいいるだろうか。日本の優秀な人材はプログラマをやめて企画や管理職など、いわゆる日本的な「上流工程」へどんどん移動していくことになり、優秀なプログラマが一向に育たない。結果として海外の企業と比べると企画から開発までのスピードに大きな差が出る。
  3. 失敗のリスクが大きい。いわゆる失敗が許されない文化。失敗して学ぶことの重要性が認知されていない。失敗を恐れるがゆえに石橋を叩いて渡る、つまり企画・分析や設計にやたらとコストと時間をかける。そして時間をかけてリリースしたものは市場のニーズからかけ離れている…という結果に。市場が明確に見えている時代はそれで良かったかもしれないが、世界中の顧客を相手に非常に不透明な市場では動きが遅すぎる。

他にも色々とあるんだろうけど、とりあえずは上記3つで。

Pacific Rimとタイの映画館

現在タイに滞在中なので、昨日から公開されたPacific Rimを見てきた(日本公開は8月9日)。イェーガーと呼ばれる人型兵器(ダサカッコイイ)とKaijyuが戦うっていうシンプルなストーリーなんだけど当初の予想をはるかに超えて楽しめた。重量感溢れる戦いがなんとも。菊地凛子が主役級の活躍。個人的な評価的には★4か4.5くらい。最近のCGは凄いねー。これなら実写版ガンダムとかエヴァとか出来そう。

日本製のイェーガーも出るってウワサだったのに、どこで出たのか全くわからず…。もしかして国ごとに映画の内容を変えてたりするのかな?最近のハイウッド映画はローカライズされているって聞いたことがあるけど…。

とにかく結構おススメな映画。続編も予定されてるってことで長く楽しめそう。


タイで映画を見るのは今回で3回めなんだけど、タイと日本の映画館での違いをいくつか。

  1. 新作のチケットの値段は180バーツ(1バーツ3.0-3.5円位)で、全席指定。安い。ちなみに3Dは210バーツでした。
  2. 座席数も多いし個々の座席も広く映像も綺麗。日本の映画館と遜色無し。
  3. 何故か前よりも後ろの席が好まれる。座席表全体のど真ん中の席をとったんだけど、それでも自分の前にも横にも座る人は一人もいない。みんな後ろの方に固まってる。
  4. 映画開始前のCMは20分位。
  5. 本番が始まる前にタイの国王の映像と、たぶん国家と思われる曲が流れる。全員起立。上述したとおり自分が最前列だったのでなんとなく気まずい。
  6. 異様に寒い。上着必須。短パンサンダルで観るとかなり冷える。
  7. 最後のスタッフロールが流れ始めると館内が明るくなって帰れモードに。実際にみんな帰っちゃう。スタッフロールを最後まで見たい自分みたいな人間にとっては酷。
  8. 寒さが原因でトイレが近くなるので映画前のトイレ必須。
  9. 洋画は英語音声にタイ語字幕。
  10. 日本よりも公開日が早い気がする。以前に観たFast and Furious 6やMan of Steelも随分日本よりも公開が早い。

そんな感じです。タイで映画を見たい人は参考にどーぞ。

5D mark IIとmark III

先日、5D mark IIIをカバンに入れたまま1メートルくらいの高さから落としてしまった。カバンの中に入っているから問題無いだろう…と全く来にもせず飛行機内に乗り込んだ。窓から見える富士山を撮ろうとカバンから5D mark IIIを取り出したら…なんとサブ液晶にヒビが!液晶自体は問題なく表示されているものの、表面のガラスにガッツリとヒビが入っちゃってて、あえなく修理に出すことに…。修理代は2万円強でした…。

で、修理に出している間に5D mark IIを代替として超久々に使ったんだけど、5D mark IIIとフィーリングが全く違くて驚いた。5D mark IIIを購入した際はそれほどmark IIとの違いは気にならず、まぁこんなもんだろうなーって感じだったんだけど、いざmark IIIの使い心地になれるとmark IIには戻れないことを思い知った。それはまるでiPhone4SiPhone5と同じ感覚。

そもそも、mark III発売当初、mark IIとの違いがあまり魅力的に感じなかったため購入する気は全然なかったんだけど、オーストラリアを離れる直前に円高や様々な理由により購入するにいたった。買っといて良かった…。

何が5D mark IIとIIIで違うのか。個人的に感じることは下記の通り。

  • AF。mark IIの9点と比較してmark IIIは61点。当初はそんなに必要ねーよと思ってたけど、慣れるともう戻るのはムリです。合焦速度もmark IIIの方が圧倒的に早い。
  • シャッターフィーリング。mark IIIの方が明らかに軽快。mark IIが重く感じる。
  • mark IIIはSDカードとCFカードのダブルスロット。SDカードスロットにはEye-fiを入れているので、撮ったその場でスマホと連携して写真を確認したり送ったりすることが可能。
  • 液晶。mark IIでは撮った写真を液晶で見るとなんとなくボヤっとした印象で、実際にPCに取り込んで初めてちゃんと写ってることが確認できるってる場合が多かったんだけど、mark IIIでは液晶でちゃんと確認できる。
  • シャッタースピード。シャッター音も含めて非常に軽快です。
  • モノとしての細かな作り。手に持った質感が違う。購入当初は全然気にならなかったんだけど…。

他にも沢山あるんだけど、個人的に気になるのは上記の通り。
そういうわけで、5D mark IIで妥協しようとしている人はmark IIIを買ったほうが明らかに幸せになれます。ただ、mark IIIを一度も触っておらずmark IIIの世界を知らないのであれば、mark IIでもOKだと思います…。

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 5D MarkII ボディ

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 5D MarkII ボディ

Fujifilm X100S

超久々のブログ…。まぁ今までの経緯は置いておいてとりあえずX100Sについて書く。

Fujifilm X100S + Leather Case (Aki-Asahi [Dark Tan])

子供が出来て日本に戻ってきてからというもの、家の近所をちょこっと散歩する機会が増えた。Sydneyに住んでいたころは5D mark IIIを事ある毎に持ち歩いていたわけだけど、そもそも日本の一般的な住宅街にそれほど魅力的な撮影対象物があるわけでもなく、子供の面倒をみる関係もあって重いカメラを毎度持ち出すのが億劫になってきて、カメラを持たずに外出することがふつーになってきた。

ただ、やっぱり日常でもカメラを持っていないことを後悔するような瞬間に出くわすことがある。それにカメラを持ち出さないと必然的にシャッターを切る機会が減るわけで、めんどくささと引き換えに数多くの「今しか撮れない瞬間」ってのを逃しているんじゃないかなぁと思うようになった。

その結果、一眼レフよりも小さくて、でも高性能なカメラが欲しいなーってことで色々と検討してX100S購入に至ったわけ。

以前X100が出た際にも結構興味を持っていて家電量販店で触ったりしたんだけど、どうにもこうにもレスポンスが悪すぎて購入する気にはなれなかった。が、X100Sになってレスポンスが大幅改善されたのでこれに決めるしかないと。

他の候補としてコンデジで評価が高いSonyのRX100があったわけだけど、写りやコンパクトさはさておきやっぱり個人的にはファインダーが必須ということで却下。以前GR Digital一眼レフカメラのサブカメラとして購入したことがあったけど、ファインダーがなくて背面液晶だけで撮っていてもなぜか写真を撮る面白さを見いだせずに結局売ってしまった。「写真を撮る」という行為そのものが楽しくないと、いくらイイ画が撮れるといっても使わなくなる…ということをその時学んだわけです。

ミラーレスっていう選択肢もあるだけど、一眼レフを持っている自分としては非常に中途半端。一眼レフにはない手軽さがないと意味が無い。

そうなると選択肢はかなり狭まって、最終的にはFujifilmのX20とX100Sが候補として残った。X20もかなり魅力的だったんだけど、まず写りを考えるとX100Sに大きなアドバンテージがある(X100SはAPS-Cサイズのセンサを搭載)。撮影結果の写真があまりにも中途半端な品質だと「それじゃあiPhoneでいいじゃん」ってことになる。5D mark IIIの画質に慣れている自分としては写りもある程度妥協は出来ない。

それにX100Sはズームが出来ないってことが逆に撮影時の余計な雑念を消してレスポンス良く写真撮影を楽しめるんじゃないかなと。

そういうわけでX100Sを購入。使用開始から3ヶ月くらい経つけど稼働率も上々でかなり満足。Jpeg画質がとても魅力的なのでRAWではなくすべてJpeg撮りで運用。5D mark IIIはRAWで運用しているので、5D mark IIIのように現像する手間暇がないってのも気軽で良い。

ようやく最近になってAki-Asahiさんからレザーケースとストラップを購入し、よりいっそう気軽に持ち出せるようになった。これからも5D mark IIIの優秀なサブカメラとして活躍してくれるはず!

FUJIFILM デジタルカメラ X100S F FX-X100S

FUJIFILM デジタルカメラ X100S F FX-X100S

FUJIFILM レンズフード FinePix X100用 LH-X100

FUJIFILM レンズフード FinePix X100用 LH-X100

Total Solar Eclipse in Cairns

数ヶ月前、オーストラリアのケアンズ皆既日食(Total Solar Eclipse)があると何かで知った。皆既日食自体がとても貴重な現象で、何年に一度世界のどこかで見れるだけ。せっかくオーストラリアに住んでいるし、帰国を控えたこのタイミングで皆既日食があるってことで、後々後悔しないためにケアンズ行きを決定。飛行機やホテルはこの期間は値段が高いので、可能な限り旅程を引き伸ばして格安チケットを手に入れて(それでも普段よりも結構お高い)、どうにか当日を迎えた。

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ケアンズのホテルに滞在しているのはいいんだけど、問題はどこから皆既日食を眺めるか…。今回の皆既日食の始まり(つまり部分日食)は午前5:40頃。朝日が登ってちょっとしてから日食が始まるということで、それほど太陽が高くない位置で観測を開始することになる。色んなネットの情報を見てみると、海岸沿いは水平線近くに雲がかかりやすいので観測に向いておらず、標高の比較的高い場所での観測を勧めていた。


とはいえ、そういう場所ってのはツアーで観測するように設定されたりするし、そもそも土地がそれほど広くないので、当日行ってみたら混んでて車も停められませんでした…となったら最悪だし、それ以前に山道が渋滞して日食の時間に間に合わないってなったら目も当てられない。


そういうわけで、僕らが観測地として選んだのはPalm CoveというCairnsから車で北に30kmほど移動した海岸。理由は、海岸が広くて車を停める場所が数多くあり、当日それほど混雑はしないだろう…というのと、2日前にこの場所を訪れてランチをした際に、そこの店員がこの場所からの観測がベストだよって言っていたから。前述したとおり雲がかかる可能性は高いんだけど、まぁ見れなかったら見れなかったで仕方ないか、見れたらラッキーくらいの感じでいいかってことでPalm Coveに決定した。

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皆既日食の1時間前にはPalm Coveに到着。同じ目的で集まってきている車が結構停まってるけど、渋滞するほどじゃない。車を止めて海岸沿いにそそくさと移動し、海岸線から登る太陽を待つこと一時間。奇跡的に海岸線上は晴れていて朝日がバッチリ見えた。「こりゃいけるかも!」と期待が高まる。


が、現実はそう甘くはなくて、太陽が登った直後に分厚い雲に太陽は覆われてしまった。部分日食の開始時間が始まっても太陽が雲の下から現れない。空全体を雲が覆っているわけではないので、雲の間から太陽が出てくるのをひたすら待つ。
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そしたら!ついに出てきました、雲の下から太陽が!すでに太陽のかなりの部分が隠れているけど、皆既日食前に見事に現れてくれた。その姿はまるで三日月のよう。目の前で刻々と太陽が月に覆われていき、気温が徐々に下がりあたりも暗くなっていく。
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そして月が太陽に覆われる直前、月の裏からの微かに太陽の光が漏れ、美しいダイアモンドリングが…。
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次の瞬間、太陽がすべて月に覆われ、ついに皆既日食状態に突入!突入した瞬間、太陽がこれまでとは全く違った表情を見せる。まさに黒い太陽。まるで自分が地球ではない別の惑星にいるかのように錯覚してしまう。あたりも一気に薄暗くなる。
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皆既日食の時間はおよそ2分強。僅かな時間だけどこの間の雰囲気といったらなんとも説明しがたい。皆既日食って、単純に太陽が隠れてあたりが暗くなるだけだと思ってたんだけど、実際に味わってみるとそれをはるかに超えた、なんとも言えない幻想的で神秘的な現象だと知った。いままで自然現象でこんなに感動したことはない。世界中に皆既日食ファンが居るっていう事実もうなずける。


あっという間に皆既日食時間が終わり、月に隠されていた太陽からの光が再び溢れ出す。ラッキーな事に上下両方のダイアモンドリングを撮影することが出来た。
Total Solar Eclipse 2012 at Palm Cove in Cairns Australia


後は徐々に太陽の部分が広がり、あたりが明るく、暖かくなっていく。
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もちろん部分日食中も十分に美しいんだけど、皆既日食中とそれ以外の時間帯とでは、感動具合に雲泥の差がある。部分日食や金環日食を見たことがあるけどまだ皆既日食を見たことがないって人は、機会があればぜひ皆既日食を観測して欲しい。次回日本で皆既日食が見れるのは2035年らしいけど、その際もぜひ見てみたい!と思ったのでした。


ちなみに写真撮影は、たまたま3枚の減光フィルターを姉から借りることが出来た(金環日食撮影用に買ったらしい)ので、それを太陽の光量に合わせて慌ただしく取ったりつけたりして行った。かなり忙しかった。日食の時間はわずかしかないし、現象そのものが貴重なので練習する機会もなくぶっつけ本番。反省点としては、もう一台別のカメラを用意して、広角で日食中の全体の雰囲気を撮りたかったなぁ…ということ。でもまぁ概ね満足っすね。

ビデオカメラ、迷った挙句にSony HDR-PJ760V

うちの両親が「子供が生まれたらビデオカメラを買ってやるってことに決めてるから、好きなのを選んで教えて」と素晴らしい申し出をしてくださいました。素敵な両親です。


とはいえ実は当初、ビデオカメラに対してはかなり懐疑的だった私。ご存知の通り自分の趣味はカメラ。「ビデオなんて撮って、いったいいつ見返すわけ?」って気持ちと、自分の5D mark IIで撮った動画にフツーのビデオカメラが勝てるわけがないっていう気持ちがあったので、ビデオカメラを買ってくれる代わりに一眼レフのレンズを買ってちょーだい…っていうお願いをしようかなと考えていたわけ。


でも実際問題、子供ができたらやっぱり動いている絵も欲しいかも…と。5D mark IIでも確かに動画は撮れるし、実際に映画やCM、ドラマの撮影機材として使われるほど画質は優秀なんだけど、いかんせん撮るのに気合いが必要。子供の貴重な一瞬を撮る際に、「あ、ちょっと待って。レンズ取り替えるわ」とか「三脚立てて、音声マイクつけて…」とかやってる暇なぞあるわけがない。ということで、両親の気持ちをストレートにありがたく受け取ることにして、今回はビデオカメラを買おうと決めた。


んで、いざ購入を検討し始めると、これがなかなか難しい。なんといっても自分はビデオカメラに関する知識が殆ど無い。しかもオーストラリアでは販売されている機種が限られているため、店頭で実際に手にとって試すことが出来ない。Google先生に聞くのはもちろん、価格.comや海外の動画評価サイト、YouTube等々を参考にして長いこと検討した結果、最終的にはSonyHDR-PJ760ってのを買うことに。これって現在Sonyが出してる一般人向けのビデオカメラでは最も高機能・高価格。最初はもっと安いCX590Vとかを検討してたんだけど、深く知れば知るほど欲が出てきて、結局最後には最高価格帯にたどり着いてしまったという…。以下、これに決めた理由。

  • まず個人的なブランドイメージ的にSonyCanon以外は却下。Canonはカメラでお世話になってのるので検討対象となり、Sonyはビデオカメラでは結構イケてるっていう勝手な想像から。
  • いざCanonの個人向けビデオカメラのラインナップを見てみると、なんかメーカー的にあまりビデオカメラに力を入れてないんじゃないか…?という感じが。良さそうな機種もあるものの(特にG10)、広角が弱いものが多く、子供が小さい頃は望遠よりも広角が重要だろってことでCanonは却下。
  • んじゃSonyで…ってなると、CX/PJ590VかPJ760Vかってことになる。ここでの決め手は手ぶれ補正。PJ760Vに搭載されている空間手ぶれ補正ってやつがなんとも凄い。YouTubeとかで実際の動画を見てみると、撮影者は歩いているのにまるでレーンに乗せたかのようなスムーズな映像。レンズの動きとかも目玉みたいで面白くて、理系心をくすぐられちゃったわけです。
  • 場所によっては液晶で動画を撮ることが禁じられている(液晶の光がじゃまになるため)場所もあるらしく、ファインダーがついている方が便利らしい。そうした場合、Sonyの現在出しているラインナップではPJ760しか残らない。
  • PJ760Vは値が張るが、どーせ何年も買い換えることはないんだし自分が金出すわけじゃないし。しかも内蔵メモリも590Vよりも32G多くてお買い得感が高い。
  • PJ760は590Vより重し大きいけど、自分も相方も手がデカイしさほど気にならんだろう…という希望的観測。
  • 中途半端な機能のものを選ぶと、「iPhoneで撮った動画とさして変わらないじゃん。これならiPhoneで良くね?」ってことになり、結果として使わなくなるっていう運命になりそう。


そういうわけでPJ760Vに決定。

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では実際に使ってどうだったかというと、これが大正解。大正解な理由は下記。

  • やっぱ一眼レフと気軽さが違う。液晶開けて録画ボタンを押すだけでOK。オートフォーカスも優秀なので誰でも使える。起動も早い。これはつまり、一眼レフとは違ってうちの相方でも使えるということ。自分は一眼レフで写真を撮ることに重きを置きたいので、相方が動画役になってもらえるのは非常に助かるわけです。
  • 一眼レフで動画の場合、音がショボくなるので外付けマイクを使ったりしてたんだけど、PJ760Vは何もしなくても音も綺麗に取れる。風切り音とかも自動でシャットするので何も心配いらない。
  • なにせよ空間手ぶれ補正が凄い。面白いほどブレない。技術の進歩って凄い。
  • 室内での撮影はやっぱり広角が必要。広角に強くて良かった。
  • 真っ暗闇の中でも暗視カメラのように撮影できるNight Shotってモードがあるんだけどこれが面白い。いや、別に変な用途には使ってないですよ…。
  • PJ760Vはプロジェクター機能がついてて、撮った映像をそのまま壁等に投影して楽しめる。こんな機能は蛇足であってもなくてもかんけーねーぜ…って購入前は思ってたんだけど、実際に使ってみるとなかなか楽しい。両親に動画を見せる際等にも高評価。
  • うちの親が590Vを持ってたので使わせて貰ったが、自分には小さすぎて逆に使いづらかった。外装を含めた高級感といい、760Vにして正解。
  • 画質も全く問題ない。そりゃ本気出して5D mark IIで撮った動画に比べたら面白くもなんともない映像だけど、この手軽さにはかなわない。5D mark IIは作品撮り、760Vは思い出撮りって感じ。
  • メニューとかのUIはiPhoneのタッチパネルに慣れている自分からすると全くもって物足りない。けどまぁビデオカメラなんだしこんなもんなのかなぁ…といった感じ。


総じて高評価で満足度が高い。これからビデオカメラの購入を検討している方にはオススメ。後悔しないと思いますよ。